VRってめちゃくちゃ楽しいのに、「酔う」のだけは本当に厄介ですね。
私もかなり酔いやすい方なので、「やってればそのうち慣れますよ!」と言われても、そんな簡単じゃない…という気持ち、痛いほど解ります。
でもVR酔い(3D酔い)は、「気合と根性」で乗り切るよりも、
①部屋の環境
②ヘッドセットやゲーム側の設定
③自分の体調
この3つを 効きやすい順番 で整えるだけで、かなりラクにできます。
この記事では、私の愛機・Meta Quest 3を使っている前提で、「今日はここまで」を決めつつ、酔いにくくする具体的なやり方を順番にまとめました。なお、「これから買うならMeta Quest 3と3Sどっちがいいのかな?」という方は、別記事で3Sについて詳しくまとめていますので、そちらもあわせて読んでみてくださいね。

これまで書いてきたVRの記事、たくさん読んでいただいて本当にうれしいです。VRの世界にすごく興味があるのに、「酔いそうで心配」「昔やって気持ち悪くなった」という声もたくさん聞こえてきます。今回は、そんな心配や不安を少しでも軽くできたら…と思っているので、よかったら最後までお付き合いくださいね♪
【重要】まず決めておきたい「自分の撤退ライン(セルフ管理)」
プレイ前に「自分がこんな状態になったら即終了」という 撤退ライン を決めておくのがおすすめです。
症状が軽いうちにやめたほうが、回復も早く、「VR=つらい」という印象も残りにくくなります。
冷汗が出る ➡ VR酔いの典型的な初期症状。すぐにヘッドセットを外して風に当たります
目の奥が痛い ➡ やり過ぎ。ヘッドセットを外して目を閉じて、しばらく安静にします
頭痛がする ➡ すぐにヘッドセットを外して終了、さっさと寝る
胃がムカムカする ➡ この先に待っているのはリバースという大惨事なので、即刻中断&休憩
呼吸がしづらい ➡ この状態は未経験ですが、超ヤバいです。下手すると命にかかわります。大至急中断して深呼吸
画面を追うのがしんどい ➡ 視点移動が負担になっている証なので、ヘッドセットを外して目を休める
⚠️いつもと違う強い吐き気や頭痛などが出たら、とにかく無理をしないで休んでください⚠️

「フレンドと遊んでるから途中で抜けにくい…」その気持ちもすごく解るんですよねぇ…でも、不調を押して続けた先にあるのはさらなる不調。後がキツいだけです。VRを長く楽しむためにも、「今日はここまで」をちゃんと決めておきましょう。
10〜15分毎に一度区切る ➡ これを成せるのは相当自分を律することができるユーザーですが…目指しましょう
水分をとる ➡ ペットボトルの水や飲み物を用意して、いつでも手に取ることができる場所に置いておきましょう
涼しい場所に移動する ➡ 体温が上がって汗もかくので、私は冬でも夏仕様の衣装で遊んでます
目を休ませる(近い画面=スマホなどを見ない) ➡ VRで遊んでいる間は極端に瞬きが減るので、これ大事です
VR酔い(3D酔い)は、だいたいこの4つが原因
原因は人によって違うけど、このどれか(または複合)で起きることが多いです。
視覚と体感の不一致
専門的には「感覚の不一致(Sensory Conflict」と呼ばれます。目からは「移動」や「旋回」という【動いている情報】が入っているにも関わらず、それに合わせて体が動いていない。視覚情報と体の感覚が合わないので、脳や自律神経が「なにこれ~;」になっている状態です。また、映像と頭の動きのタイムラグ(レイテンシー)や描画速度が遅いことによる映像のカクつき(フレームレート)が影響することも多いです。
首肩の緊張
バーチャルとリアル環境でのぶつかり不安・酔い不安で身体が固まり、呼吸が浅くなりやすい。身体が「きゅーっ」となってるんですね。これによって頭痛も起こりやすくなります。
視覚の違和感と目の疲れ(乾燥・凝視)
瞳孔間距離(IPD)の設定が合っていない、またはレンズのピントがズレていることが原因で気持ち悪くなることがあります。また、VR使用中は誰しも瞬きが減るので、目が乾いたり、奥の方が痛くなってくることも。
体調(寝不足・空腹・暑さ・脱水)
乗り物酔いしやすい人は、VRでも酔いやすいって言いますね。でもこれ、個人的には半信半疑。私自身が乗り物には強いけど、VRでは酔いやすいので…。また、VRはその日の体調によって、同じ設定でも「今日はムリ」が起きやすいです。Beat Saberなんかは典型的なこれ。このゲームで酔うことはありませんが、調子のいい日とイマイチな日のスコア差が、自身のコンディションの良し悪しを表してると思ってます。イマイチな日は諦めてすぐにやめちゃいます。

次の章から、こういった不具合を順番に整える具体的な方法を提案していきます。
【いちばん効きやすいのは】①部屋の環境を整える
設定を触る前に、まずは「現実の身体が安心できる環境づくり」から。
ここを整えておくと、その後の全部がラクになります。
扇風機(風を当てる)
意外に思えますが、これがけっこう効果的。顔や身体に風が当たるだけで、「今、自分はどっちを向いているか」をつかみやすくなります。その結果、「映像の向き」×「身体の向き」のズレが減って、脳の混乱が和らぎ、酔いにくくなるんですね。
◆卓上ファンやクリップ式の小型扇風機でもOK
◆夏じゃなくても、弱風を当てておくだけでかなり違います
足元の境界(マット)
足裏に「ここが自分の立ち位置」という感覚があると、視界が動いても、身体の中心がブレにくくなります。何より足元の感覚がはっきりすると、不安が減って緊張が下がりやすいから、安定した呼吸や頭痛対策にも◎。
◆専用マットがなくても、小さめのラグやヨガマットで十分
室温(暑いと悪化しやすい)
室温が高いと、汗をかいて気持ち悪さが増幅しやすくなります。私は真冬でも暖房はつけず、夏仕様(=半袖短パンなど)の恰好で遊んでいます(笑)決して寒くする必要はないので、自分の体感に合わせて調整してくださいね。
◆目安はエアコンなどで25℃くらいまで。自分が「ちょっと涼しいかな?」と感じられたらOK
◆そこに扇風機の風を足すと、かなり快適
)スペース不安を減らす
「ぶつからないかな?」という不安も、酔いの原因になります。
◆腕を水平に広げて、そのままぶんぶん回して何にも当たらないくらいが理想
◆椅子に座ってプレイするのもおすすめ。体全体の揺れが減って酔いにくくなります(ワールドにもよりますが、VRChatでの私はだいたいこのスタイル)
【次に効くのは】②Meta Quest 3 や アプリの設定を変える
環境の次は、「映像の情報量を減らして脳への負担を軽くする」フェーズです。
酔いやすい時は、「楽しさ」より「負担の少なさ」を最優先でOKです。
カメラの揺れ・感度は最弱へ
VR酔い対策の基本。演出としての「画面の揺れ」は、酔いやすい人にはかなりキツい要素です。新しいアプリを開いたら、最初にここだけは確認しておきましょう。
◆カメラ揺れ:あれば「0(オフ)」に
◆カメラ感度:できるだけ低めに
移動方式:スムーズ移動 → テレポート移動へ
私も選べるなら、断然テレポート派です。移動方式を変えただけで「あ、これならいける!」という人、本当に多いので一度試してみてください。
◆スーーーッと滑るように進む「スムーズ移動」は酔いやすい人の天敵
◆行きたい場所をポイントして「パッ」と飛ぶ「テレポート移動」の方が、圧倒的にラクだったという人が多いです
旋回方式:スナップターン+自分の身体を回す
上の移動方式でも触れていますが、「なめらかな動き」ほど酔いやすいです。
◆コントローラーで「なめらかにぐる〜っと回転」→負担大
◆「カクッ、カクッ」と一定角度で回る「スナップターン」に変更する

画面が右に動いたら自分も少し右に体重をかける、首を動かすなど、映像に合わせて動くことで、感覚のズレを減らすことが知られています。ぜひやってみて!
補助機能・視野狭窄(ビネット)があればONに
スティックで移動・回転した時に、視界の周辺部を暗く(黒く)して、中央部だけを見せるのがビネット。このビネットとスナップターンを組み合わせると、「酔うタイミング」をかなり潰せるので、まずここから慣れていくのもおすすめです。移動中の「視野狭窄モード」だと思ってください。
瞳孔間距離(IPD)の調整
左右の黒目間の距離のこと。これがズレているとなんとなくピントが合わない感じで、目の奥が疲れやすくなったり痛くなったりします。Meta Quest 3はスイートスポット(ヘッドセットのレンズを通して映像が最も鮮明・クリアに見える、中央の小さな範囲)が広いので、下部のダイヤルで「見えやすいポイント」を探せばOK。このIPDが正しく設定できれば、映像の歪みやぼやけが解消されるので、大いに酔い対策になりますよ。
IPDの合わせ方はこの動画が分かりやすいです

設定を変える時のコツは、「イッキに全部変えない」こと。1回のプレイで変えるのは1項目にして、「今日はカメラだけ」「今日は移動方式だけ」と試していくと、「自分に効く設定」が特定しやすいですよ。
※これから購入を考えている方へ
Meta Quest 3はパンケーキレンズでスイートスポットが広く、大まかに調整しても文字がくっきり見えやすいタイプ。一方で、もっと気軽に始めたい・価格を抑えたい人には、性能を必要十分に絞ったMeta Quest 3Sという選択肢もあります。どちらが自分向きかはこちらの記事で詳しく比較していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【じわじわ効いてくる】③体調を整える
最後は「日常側」の話です。
ここは即効性というより、「今日イケるかどうか」を左右する土台の部分だと思ってください。
空腹・満腹を避ける+こまめな水分
胃の状態は、意外と「気持ち悪さ」に直結します。
空腹だと胃酸が増えすぎて気持ち悪くなりやすく、満腹だと単純に「揺れ」に弱くなります。
◆軽く食べておく(お腹ペコペコも、パンパンも避ける)
◆プレイ中も、こまめに水分を取る
寝不足や疲れている日は「やらない勇気」を
「せっかく時間ができたし…」と無理してやるより、その日は思い切って休んだ方が、トータルで見て圧倒的に得だな、と私は思っています。
◆眠い、頭がぼーっとする日は、VRに限らず集中力も判断力も落ちています
◆自律神経も乱れやすく、三半規管の負担も増えがちに
開始前に首・肩を30秒ほぐす
VR酔いは、「視覚」と「平衡感覚(三半規管)」のズレから起きるので、身体の緊張を少しでも取っておくと、それだけでラクになります。変な動きをしてしまった時のケガ防止にもなるので、30秒だけでもぜひ。
◆首周り、肩、目の周りを軽くほぐす、くるくる回す、肩を上下させる、
◆こめかみをプッシュする…など何でもOK
【無理しないで慣れる】④短時間プレイを連日まわす
VRに「慣れたい」と思った時に、やりがちなのが「今日はイッキに2時間やるぜ!」パターン。
これは、酔いやすい人にはあまりおすすめできません。
理想の慣らし方
◆1回15分でタイマーをかける → 時間を置く or 翌日またやる
◆つらくなった日は、いいところでもスパッと終了
◆環境・設定のうち、毎回変えるのは1個だけ
以上を実践すると「身体がVRの感覚に少しずつ順応していく」「酔いそうなラインを自分で把握しやすくなる」という意味で、結果的に早く慣れやすいです。

私はBeat Saberが楽しすぎて、全身の疲労と右腕の違和感を感じながら無理してやり続けた結果、見事に腕を壊しました…。楽しい時ほど「もうちょっとやりたいな」で終わるのが、いちばんちょうどいいのかもしれません。
【まとめ】今日から変えられることチェックリスト
書きながら、「これ全部、自分に言ってるなぁ…;」としみじみ思いました。
VRは本当に楽しい。でも、何事も健康あってこそです。無理をして「もう二度とやらない!」となってしまうのは、やっぱり悲しい。
「続けられる条件」を探しながら、長く、楽しく付き合っていきましょう。
最後に、今日から試せることをチェックリスト形式で置いておきます。
✔️ 「この症状が出たらやめる」という撤退ラインを1つ決めた
✔️扇風機・室温・足元マットなど、部屋の環境を1つ見直した
✔️カメラ揺れ・移動・旋回・ビネット・IPDのうち、どれか1つだけ設定を変えてみた
✔️プレイ前後の食事・睡眠・首肩ほぐしを、無理のない範囲で意識してみた
✔️ 「長時間イッキに」ではなく、「短時間×日数」で慣らしていくと決めた
この中から、まずは1つだけでも選んでやってみてください。
あなた専用の「酔いにくい組み合わせ」が見つかりますように。





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